山歩き系

2008-07-26 北鎌尾根縦走、槍ヶ岳へ その3 独標から山頂直下のチムニーへ北鎌尾根後半

その1 水俣乗越から北鎌のコルへ
その2 北鎌尾根のコルから独標まで北鎌尾根前半
その4 上のチムニーを登り山頂へ、そして下山

稜線へ出た後独標ピークに上がらず、そのまま先へ進むことにした。独標の稜線に続く先にとんがった岩があり、登るのか、ガラ場を下るのか踏み跡がハッキリしな い。「これ登るのかな?…(;´Д`)ウウッ…、ムリムリ」ってことで、ガラ場をとんがった岩の基部の方へ下って行くと、トラバースできる踏み跡のような ルートが出てきたので、そこを進んで行った。

ここから、北鎌尾根の後半になる。P11~P15のように呼ばれている以外に、小さいアップダウンを繰り返しながら北鎌平へと向かって行く。

なるべく稜線通しで進んで行ったので、小さなアップダウンを結構繰り返した。踏み跡は、ガラ場以外割とハッキリしている。

ガスが薄れ、前方にP12が見えたので、あわててデジカメを出してシャッターを押す。撮った時は、「しっかり写っているのかなぁ?」と思っていたが、後で見てみると、なかなか幻想的で良いかも、と思ったりもする。

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P11がどれだったのか、判然としなかった。登ったのか巻いたのかも良く覚えていないのだが、稜線上を登った後のクライムダウンが非常に悪い所が あって、古いハーケンが打ち込んであった場所があった。クライムダウンの着地場所も急なガラ場で、ガラ場を慎重に越えて小ピークを巻いたような記憶があるのだが、それ がそうだったかどうかは?である。

P12は、2つのピークの間を抜けて行けると記憶していたのだが、鞍部の下は急なガラ場で、下からそのまま登って行けるような感じではない。

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仕方ないので、少しのぼって、鞍部につながる細いバンドを、岩につかまりながら回り込んで行った。すると鞍部の岩の上に出たが、鞍部に降りられず、少し先の岩からクライムダウンして着地した。このルート取りは失敗だった(;´д`)。

この後、鞍部からルンゼ状のガラ場を下り、次に小さなピークを登る。その後、ビバークできるほどの平らな場所があった。

続いて千丈沢側を巻いてP13の下部に到着した。時折、ガラガラと落石の音が鳴り響いていたのだが、3人パーティがロープを利用して取りついていて、ザレた石がガラガラと落ちていたようだ。3番目の人が、ちょうどクラックから上のザラ場を登り切ったところだった。

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落石がなくなるのを待つため、暫く登るルートを観察、そしてちょうど一緒になったN氏が先に登った。N氏は、クラックを直登、その後左側へ少し移り、ザレた斜面を慎重に登って行った。

ここの登りは、計画の時から「厳しそうなところだな」と考えていた場所だ。実際取りついてみると、クラック部分の4,5mは垂直に近いが、ホールド は豊富にあるので、特に厳しい部分はなかった。クラックの上部へ乗り越した後、ザレた緩斜面を登るよりは、少し傾斜はあるが直登した方が岩が安定しているようなので、そのまま上へ登って行った。その後踏み跡がピークまで続く。

ピークからの下りはあまり記憶がないので、毎度のようにガラ場を下ったのではないかと思う。続いて、岩の基部のザラ場を巻いて進んで行く。小さなピナクルの横をすり抜け、さらに進む。

振り返ってみれば、峻険でどこを通って来たのか、いくら見ても分からない(;´д`)。

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更に、DVDで見た記憶のある大きなピナクルを、千丈沢側にすり抜けて行く。生憎のガスで、残念ながらハッキリとその姿を写し撮れなかった。

そして次のピークが現れた。

ここからは、4つ5つピークを乗り越して行くのだが、どれがP14でどれがP15なのか、よく分からなかった。が、今回の目的の1つである「諸君頑張れ」の銘板が見たい、があったのでできる限り直登するようにした。

さて、ここがP14になるのだろうか、直登するには険しく思える。右の方を見ると、基部を巻くように明らかなトラバースの踏み跡が続いている。これなら多くは、トラバースルートへと進むだろう。

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岩をよく観察すると、何となく登れそうなルートが見えて来た。トラバースに行かず、思い切ってそのルートを直登したが、特に厳しくはなかった。全体を通して登りで少しヤバかったのは、大槍にある2つのチムニーの下のチムニーだった。

記憶は定かではないが、登ってはリッジを進み、そして次に現われる岩を登る、ということを数回繰り返したと思う。そのたびに、「ここを登れば諸君頑張れに出会える。」とワクワクしながら、見当たらなくて、数回ガッカリを味わったのだが。

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リッジは相変わらず細いが、岩が黒く、大きくなってきたように感じる。DVDでは、北鎌平に近づいて来るとそうなるようなことを言っていた。岩も前のように細かく砕けている感じがしなくなったので、少しは登り易くなったように感じる(だけだろうけど)。

さて相変わらずのガスではあるが、突然先行していたN氏が「槍が見える」と言って教えてくれたので、慌ててデジカメを出して撮った。

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北鎌尾根から大槍、子槍、孫槍、曾孫槍の全部が見える状態で写真に納まってくれた、貴重の1枚となった。が、写真を撮る方に夢中で、頭の中には、残念ながらその風景は残っていないのだ(;´д`)。

何回目を登った時だっただろうか、多分、北鎌平への登りの1つ手前のピークだったと思う。

やっと楽しみにしていた、「諸君頑張れ」の銘板。その金属製の板は、水平から少し傾いた岩の上にリベットのような金属で打ち込まれていたのだが、下を覗くとそのうちの2本は折れていたように記憶する。雷に打たれたためだろうか、黒く焼けていた。

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トラバースして北鎌平へ出る人は、見ることができないのではないかと思う。北鎌平手前でトラバースから外れて、稜線へ登ってくれば見ることができる。それを考えて、この岩に取り付けたのだろうか?

この次のピークを登ったら、そこが北鎌平だった。想像していたより狭かったので、最初は気が付かなかった。

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しかし、有名な「ここは北鎌平」岩があったので、間違いなく北鎌平だ。

時計は10時40分になっていた。独標の稜線についてから、およそ3時間掛かっている。先行していた3人パーティも、丁度トラバースルートの方から登って来て、ここで一緒になった。

とにかくザックを下ろし、休憩することにした。ここまで緊張の連続だったためか、余り疲れは感じていない。

いよいよフィナーレの大槍への登りと思うと、気が急いて来る。気合いを入れるために、再び10秒飯のゼリーを飲んだ。

北鎌平からは斜面が急になり、岩の上を渡り歩くことになった。ガスで槍がはっきり見えないので、左側稜線を基準にして登って行く。

そうしているうちに、ガスの中ぼんやりと「ハサミの先」が見えてきた。何だか、そこだけ不思議な感じだ。

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登りも、ついついそちらの方へ向かってしまい、ハサミの近くを登ったが、東鎌尾根の方へ寄り過ぎていたかもしれない。登っている岩も、見た感じあまり登られているような感じはしなかったし。

それでも無事に、2つのチムニーの下側に登り着いた。左上の方に、お助けスリングが掛っている。

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右側を巻いて上のチムニーに行くこともできるのだが、終了も近づいているし、ここまで頑張ってきたので、「イッチョー、やったるか!」てな感じで取り付いた。

右側の壁は、手頃なホールドがすぐに見当たらない。明らかに左側からの方が登り易く見えた。そこで、左側の壁を攀じ登ったが、そのまま上にあがれない。どうやら、右の方へ乗り移らなければならないようだ。

右へ乗り移るための右足を乗せる岩を探す。靴底よりは幅は狭いが、足を乗せれそうな岩が飛び出していた。右手はしっかりとしたホールドを掴んでいる が、このまま乗り移っては安定しないので落ちてしまう。そこで左手のホールドを探していると、岩に指が入るぐらいの穴が空いているホールドを、縦ホールド の感じでガッチリ掴めた。

思い切って大きく股を開いてステミングし、右上の方へ乗り越して行く。上の方もガッチリ掴めるような感じではなかった。なので、落ちないように急いで安定するところまで這い上がって行った。

IV級ぐらいあっただろうか?ここは少し危なかった。やれやれだ。

つづく その4 上のチムニーを登り山頂へ、そして下山

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