2009-08-22 御座石鉱泉から地蔵ヶ岳・観音岳、ドンドコ沢を下り道迷い

今年の梅雨明けはハッキリせず、天候不順で山へ行く機会がなかなか訪れなかった。それでもお盆前後の10日間は晴れの日が続き、多くの人が出かけた だろうと思う。自分も遅ればせながら昨日、鳳凰三山の地蔵ヶ岳、観音岳へ日帰りで行ってきた。下山後、散々だったがその話しは後ほど。

登り口は、御座石鉱泉か青木鉱泉となるが、無料市営駐車場のある御座石鉱泉からとした。今回は武川から入らず、R20を右折韮崎ICへの交差点を通り過ぎ、釜無川沿いに出てから最初の信号「桐沢橋」を左折して林道を抜けることにした。

橋を渡った後少しわかりずらい道を道なりに進み、突当たりを左折、すぐ右折して林道に入る。青木鉱泉への道しるべがあるので、見逃さなければ大丈夫 だ。林道はダートになった後、しばらくすると舗装路となる。御座石鉱泉の駐車場には6時ころ到着、R20から離れて、1時間はかからなかったと思う。

駐車場から登山道へは、御座石鉱泉の玄関に向かって建物の右側を通り抜けて行く、ちょっと通り難い登山道入り口となっている。登山道はいきなり急登 で、しばらく眺望のない登山道を黙々と高度を上げて行く。2時間を過ぎて猿田彦神社の崖っぷちを通り過ぎ、しばらくすると坂が緩くなり笹原が現れる。すぐ に燕頭山の山頂となる。

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ここからは、林の中の尾根歩きとなるので少し楽しくなってくる。登山道が崩れた部分は、木の橋桁で補強されているので大変歩きやすい。30分も歩くと木の間から、特徴のある地蔵ヶ岳が見えた。

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ほどなく鳳凰小屋へ到着。ベンチでご主人が読書を楽しんでおられた。この天候でお客の入りもあまり良くないのではと思ったが、帰りにもう一度寄ると、多くの人で混雑していたようだ。

さて、鳳凰小屋を後にし地蔵ヶ岳へ向かう。花崗岩が風化した特有の砂地が現れると、山頂はもうすぐだ。が、この坂道は傾斜がきつく、足が取られて意外と登り難い。

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お花の名前を知らないのはいつもの事だが、こういう所でのピンクはとても綺麗だ。

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ぜいぜい言いながら登り、直下のお地蔵さんがあるところでザックをおろし、オベリスクの方へ近づいてみる。

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岩塔のクラックに、上からロープが垂れており、どうやら頂上まで登れるようだ。今日はちょっと調子が出なかったので、登るのは止めにした。岩塔を左へ回り込むと、金属製の板が記念に岩に貼り付けられていた。

北西の甲斐駒の方は、残念ながら雲が山頂を隠していた。

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さて、岩を下り次の観音岳の方を眺める。

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お地蔵さんの脇の木陰で軽く食事をする。風が冷たく感じた。食事を終り、右側稜線を下って行くとお地蔵さんがさらに並んでいた。

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幼くして失った我が子を想って祭ったお地蔵さんだと思うと、胸が締め付けられる。早々に立ち去ることにした。

稜線を一登りして鞍部に降りると、鳳凰小屋への分岐点に着く。

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真新しい道標だ。ここを登ると観音岳は目と鼻の先となる。山頂に人影も見えるようだ。

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観音岳は稜線から更に立ちあがっている事もなく、鳳凰三山の真ん中に位置し、標高は2,840mである。御座石鉱泉が1,100m位なので、本日の標高差約1,700mだ(結構あるなぁ)。

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岩の上へ登り、眺望を楽しむ。

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目を西へ転ずる。

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野呂川流れる白鳳渓谷の向こう側に、白鳳三山が…残念でした。南へ目を転ずると

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観音岳から薬師岳を見ると、地蔵ヶ岳のように岩塔が立っているのが見える。

風が少し冷たいので、岩陰に身を寄せスープを飲んだりしながら、しばらくのんびりとする。本日はこれにて下山するのみである。先程通り過ぎた鳳凰小屋への分岐点から下るか、薬師岳へ進み、御座石のある中道ルートを下るか。予定通り鳳凰小屋からドンドコ沢を下ることにした。

鳳凰小屋へ向かう途中、林の中でいかにも毒キノコ、のようなキノコが綺麗に傘を開いていたので記念撮影。鳳凰小屋へ到着すると、多くの人で賑やかだった。缶ジュースを買って飲み、青木鉱泉目指してドンドコ沢を下る。ドンドコ沢は途中、いくつも滝があるので楽しめる。

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五色の滝では既に14時半を回り、逆光の撮影となった。標高はかなり高いのだが、なかなか迫力のある滝で素晴らしい。ここから少し下ると、白糸の滝となる。

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崖を落下した水は、あちこちの岩を縫って流れている。ここから下るとさらに鳳凰の滝、南精進ヶ滝となるのだが、意外と長い下りだった。さすがにへばっていたので、滝の近くへ行ってデジカメで撮るのはパスした。

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南精進ヶ滝を過ぎ、きつい沢をジグザグに下り、川沿いの道か山沿いの道かの分岐に着いた。川沿いの道は新しくできたようである。つい、沢を渡り古い 山沿いの道へ入ったのだが、すぐにトレースが分からなくなり、悔しいのでそのまま沢を下ることにした。右の方へ下るようにしながら進むと、登山道とぶつか り、平成20年建設と記念碑がある堰堤にたどりついた。

へばってはいるが、青木鉱泉までは近いのでとにかく下る。と、青木鉱泉から薬師岳へ向かう分岐点で、看板のあるところに着いた。そこには、山沿いの道への矢印がある。どうやら沢を下り、川沿いの道へ出たようだ。ほどなく青木鉱泉に到着した。

本来はここで本日の山行は終わりになる予定だった。のだが、ここからが大変だった。青木鉱泉には17時40分ころ到着、夕暮れ時になっていた。御座 石鉱泉へは、林道を迂回して行くと一旦下ってから登り返さないといけないので、道のりが長い。そこで、地図上にある山道を進む事にした。30,40分ほど で抜けれるので、真っ暗になる前には御座石鉱泉の駐車場へ着くだろう、と思った。

ところが、この御座石鉱泉への入り口が分からなかったのだ。仕方ないので、駐車場から山に踏み込んだ。伐採された木が無数に横たわっている。ところ どころの小さい木にビニールテープが吊り下げられているので、それを見ながら追ってみた。が残念ながらそれは山道には通じていなかった。

地図を出し、地形を確認しながら沢に下らず尾根を駆け上がる。夕闇が迫って来るのが分かる。尾根を上がり少し進むと、どうやら笹原のトレースに出 た。夕闇が迫りすっかり薄暗くなった。引き返すなら今だ。が、トレースが見つかったのでヘッデンを付け、思い切って先へ進むことにした。

地図通り、広場のような笹原を進み、間違いなく御座石鉱泉へのトレースである。ここを下れば、すぐに登り返しがあるはずだ。が、とうとうトレースを 見失ってしまった。辺りは真っ暗、体を傾けヘッデンで笹原を照らすが、トレースは判然としない。三度四度と確認するがどうにも分からない。

このまま突き進んでも、真っ暗闇の中の藪漕ぎでは、帰りつくか分からない。引き返すなら、少なくともトレースは分かっているので何とかなりそうだ。ここから青木鉱泉へ戻り、林道を迂回して御座石鉱泉へ行くのかと思うと迷ったが、山の中は危険なので引き返すことにした。

真っ暗闇の山の中の彷徨は、思ったより怖い。獣の目であろうか、ヘッデンに照らされて2つの点が輝く。時折、近くの籔がガサガサ言うと、心臓が一気にバクバクする。そのうちシカがピー、っと鳴きその鳴き声の大きさに驚く。思わず、指笛を吹いて気を紛らわす。

青木鉱泉の駐車場の明かりが見えたときにはホッとした。電話を借りて家族へ遅くなる旨伝えて、林道を御座石鉱泉に向かった。ところが、林道と言っても明かりはヘッデンしかないので、またもや真っ暗闇の中を進まなければならなかった。

ドンドコ沢から青木鉱泉へ着いた時にはあんなにへばっていたのに、御座石鉱泉への山道の彷徨と言い、林道歩きと言い、真っ暗闇の中緊張すると、こんなにも歩けるものとは思いもしなかった。

20時20分ころ、ようやく車に乗り込むことができた。日本に、狼のような肉食獣がいなくて良かったとつくづく思った。長い1日がようやく終わった。

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御座石鉱泉駐車場(6:00)ー燕頭山(8:23)ー鳳凰小屋(9:45)ー地蔵ヶ岳(11:00)ー
観音岳(12:25)ー鳳凰小屋(13:40)ー五色の滝(14:30)ー白糸の滝(15:00)ー
鳳凰の滝入口(15:30)ー南精進ヶ滝(16:05)ー青木鉱泉(17:40)ー御座石鉱泉駐車場(20:20)


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  • コメント (2)
    • Kin’ichi Yamagata
    • 2009年 10月14日 8:26pm

     1986年9月に父と母が御座石へ向け下山途中、父が遭難死しました。毎年命日に御座石から現場に巡礼しています。上の文章を拝読し、やはり同じように迷われたとのこと、ご無事で何よりです。かなり熟達なさっているご様子、今後もどうかお元気でお登りください。

  1. コメントありがとうございます。
    お話を伺い、胸が痛みました。山での事故は、家族や関係者の方に心配や迷惑を掛けてしまうことを肝に銘じ、体力や技術の維持・向上に努めて参りたいと思います。
    故人のご冥福をお祈りします。

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