出席したセッションで自分が気になった事のキーワードになりそうな部分は以下の通り。
- プラグインを作って世界と交流しようぜ(宮内隆行氏)
公式プラグインに載せることのメリット
- 自動アップデート(ユーザーに知らせる手間が省ける)
- 容量無制限のバックアップや差分表示が可能
- 利用者からのフィードバック(悔しい内容が多いようだ)
審査は緩いようで、蹴られることはほとんどないそうだ。英語は翻訳ソフトを使って掲載しておけばいいとか。そう言えば、他言語翻訳で英語圏以外の国の人たちとは、お互い英語が不得手なので返って意思が通じやすい、と話してました。
マルチリンガルのプラグイン wpml
- WordPressの動作原理詳説(大曲仁氏)
独自理論と称して、サイトがアクセスされたとき WordPress がどのように表示するか、以下の4つフェーズで説明されました。
- フェーズ1 起動
wp-config、wp-setteing、プラグインなど読込み次の表示条件を決めるための前処理。plugin_loaded、setup_theme、init、up_loaded などのフック。
- フェーズ2 表示条件
wp-include/class を読込み、URLをリライトして標準リクエスト形式に変換する処理。parse_request、send_headers などのフック。
- フェーズ3 データベースリクエスト
wp-include/query を読込み、データを読込む。この時点で条件分岐タグが全て有効になるようだ。pre_get_posts、posts_selection、wpなどのフック。
- フェーズ4 テンプレート読込み・表示
template_redirect、wp_head、wp_footer、shutdown などのフック。
実行フローを見易くした説明のブログのリンク先を紹介してくれた。
WordPressの実行フローを視覚化してみる
- WordPressの現在とこれから(マクラケン直子女史)
2003年の0.70から現在の3.2に至るまでのダッシュボードを画像で紹介。スライドのリンクがツィートされてました。
WordPressの現在とこれから
3.3では管理画面のメニューがフライアウト方式になって、目的とする作業に入るためのクリック数を減らすなど改良しているとの事。ともあれ、常にブログに記事を入力する作業の環境をより高める(フルスクリーン入力など)事が、今後も開発の中心とするポリシーのようです。
アップグレード時に表示するポインターAPI、アクセス解析 Jetpack
- 未来を見据えたレスポンシブ・パブリッシング(こもりまさあき氏)
インターネットのアクセスはPCに限らず、PADやスマホが主流となってきている。そんな中でクライアントに合わせた表示、あるいはコンテンツ自体のレスポンシブなど。そして電子書籍がこれから流行るとすれば ePub 形式など。ちょっと乱暴ですが、HTML5とCSS3で組み立てておくことで、それぞれ対応しやすいとの事。
- たった一人の反乱~WordPressで電子書籍を売る~(高橋文樹氏)
テクニカルと言うより、出版業界のルールから外れてご自分で電子書籍を販売する、と言うチャレンジャーの話でした。アドセンスを利用したけど足が出てしまったりとか、Red Hat 創立者の1人、Bob Young による販売サイトLuluが日本にも来る、と思ったら中止になってしまったとかありました。現在の日本で電子書籍がビジネスになるかと言うと、かなり厳しいものがあるようです。 そしてアントレプレナーの道はいばらの道ではないかと。
販売プラグインソフト Literally WordPress
- WordPressハイパフォーマンスチューニングReloaded(をかもと氏)
バックエンドのチューニングに関する話で、Debug Bar や Debug Bar Extender を利用して先ずはボトルネックを探るところから始めるように、との事。難しい内容はさておいて、例えば存在しないファイルのアクセスがあったりすると、mod_rewirte を使っている場合、画像ファイルのアクセスで WordPress をロードしたりして時間を食うので、favicon.ico とか注意する。キャッシュの話やNginxの話など。前出のこもりまさあき氏と共同執筆中で、来年早々にWordPressの本を出版される予定とか。チューニングの情報が満載かも。こもり氏による2010年横浜での高速化と共に、以下のリンクを見ると幸せになれる予感が。
Wordcamp 横浜2010 WordPressをより高速に
http://dogmap.jp/wctokyo2011/#intro
1200人もの来場にも拘らず、3つのトラックをスムーズに進行させたスタッフの皆様、ありがとうございました。この次も参加したい気持ちでいっぱいです。