カテゴリー : 山歩き系

2009-09-20 七倉から烏帽子岳、野口五郎岳を経て竹村新道下降その2

たっぷり睡眠できたおかげで、快調な目覚めとなった。朝からレトルトの牛丼を食べエネルギーを蓄える。ところで、実は腕時計を忘れたため iPhone の時刻表示に頼っていたのだが、いよいよバッテリーの残りが赤く表示されるようになった。計画では野口五郎岳を経て竹村新道を下る予定だが、めげたので烏帽子小屋の分岐からブナ立て尾根を下って帰ってしまおうか、とも考えている。

取り敢えず出発することにした。下り坂、葉っぱを見ると何やら白い。登山道の霜柱を踏んで行く。雪に閉ざされるのも直ぐだ。

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こんな時期にも咲いているお花があるのに少し感動した。

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振り返ると、昨日越えてきた不動岳の右側からお日様が昇ってきた。荘厳な一瞬に両手を合わせる。

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朝の光が差し込む、この一瞬の風景は好きだ。

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南沢岳の山頂には標識がなかった。三角点測量の石柱が山頂を表しているのだろう。前方はこれから訪れる烏帽子岳、その向こうに野口五郎岳へ繋がる山稜が見える。

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振り返れば、ドッシリと構えた立山。そして来年こそは向こうの剱岳へ行こう。

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南沢岳を越えて行くと、眼下に四十八池が見える。

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心休まる地糖のある風景を横切って進んで行く。

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と、目前に素晴らしい紅葉の風景が広がった。

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烏帽子岳への分岐でザックをデポし、空身で頂上を目指すことにした。

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岩の基部に着くと、何とこんな鎖場をよじ登って行く。怖がらずに注意して登ればOKだ。

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山頂は、この左上の岩峰である。

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烏帽子岳からにせ烏帽子岳を越えると、烏帽子小屋がもうすぐだ。

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烏帽子小屋は、昨日は連休初日の晩で小屋もテン場も大変混雑したとのことだが、嘘のように静まり返っていた。僅かに一人の女性が、静かなたたずまいで薬師岳の方をスケッチしている。時刻は9時前、下降するか進むか悩んだが、素晴らしい秋晴れに誘われて進むことにした。

三ツ岳を巻いて向かいの展望の良い山稜を登る。左側前方に野口五郎岳、東沢谷を挟んで水晶岳だろうか?

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昨日はアップダウンが厳しかったが、今日は素晴らしい稜線歩きだ。途中、燕岳の稜線を眺めながら軽く食事をする。
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そして12時過ぎに野口五郎小屋に到着した。テントは禁止されているので、素泊まり(6,000円)することとした。水2L(400円)を購入し、一休みして野口五郎岳の山頂へ向かう。

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山頂からの景色は素晴らしかった。この晴天のおかげで360度大パノラマ、秋晴れの澄んだ空気の中、山々が青く輝いていた。

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大天井岳の左側に富士山が見えた。そして八ヶ岳がその左側にそびえている。

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昨日越えてきた方を振り返れば、ドッシリとした立山、そして白馬に繋がる後立山連峰。

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黒部の谷から読売新道を登り、赤牛岳、水晶岳への山行も是非やりたい。

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明日はこの先の真砂岳から、左へ南真砂岳を経て竹村新道を下降する予定だ。

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小屋へ戻ると、続々と宿泊者が到着し盛況となった。16時半で夕食とするのは少々早いが、明るいうちに済ませることにした。小屋では17時から夕食が3回に分けて始まった。自分は一足早く明日の用意をし、就寝する体制を整えた。が、フトン1枚に2人はつらい(水晶小屋は小さいので3人寝るとか聞かされた)。結局、早く朝が来ないかと眠れない夜を過ごすこととなった。

2009-09-19 七倉から烏帽子岳、野口五郎岳を経て竹村新道下降その1

前日までコースを決めかねていた。情報の収集が足りなかったのだが、景気が悪いのでお金を使わないように心掛ける必要もあるためだ。今年の秋は5連休なので、山も相当込むと思った。そこでテン泊2泊で、裏銀座のスタート地点であるブナ立て尾根手前の七倉尾根から入山し、船窪岳、烏帽子岳、野口五郎岳を経て竹村新道を湯俣の晴嵐荘へ下降するコースを取ることにした。

計画では1泊目を烏帽子小屋、2泊目を晴嵐荘と考えたのだが、コースタイムに無理があるので、1泊目を行けるところまで行ってビバークも止むを得ない、と覚悟を決めた。

行ってみて実感したが、船窪小屋から烏帽子岳の縦走路は、ガイドブックの説明通り、アップダウンがありしかも片側が崩れ落ちているため、気が疲れる長い山歩きを強いられる健脚向きのコースであった。我こそは、と思う人には是非試していただきたい。なお、水場が船窪小屋のテン場しかないので、しっかりと給水しないと酷い目に遭うので気を付けて。

七倉へは、高速1,000円を利用して19日土曜日午前1時過ぎに到着。駐車場には20台以上が既に止まっていた。4時半まで仮眠し、薄明るくなってきた5時15分出発。既にタクシーが、ゲートが開くまでの客待ちをしていた。登山計画書をポストに投函。その奥にあるトイレは、大変綺麗だった。

ゲートをすり抜け、トンネルを入ってすぐ右側に七倉尾根への入山口がある。まずは、尾根に上がるまでつづら折りの急登をこなす。緩くなってくると、登山道は右の方へ向きを変える。唐沢のぞきは気が付かずに通り過ぎてしまったようだ。岩小屋は分かったが、そのまま通り過ぎた。登り始めておよそ3時間で、鼻突八丁にたどりついた。

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ここから急登し、少し緩くなってくると次第に景色が開けてくる。前方左手に槍ヶ岳の穂先がちらほら見える。振り返ると大町ダム湖だろうか、抹茶ミルクのような水面が見える。鼻突八丁から1時間ほどで天狗の庭に到着した。ここからは、高瀬ダムがハッキリと見えた。

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標高を2000m越えると、山は既に秋真っ盛りだ。

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緩くなった登山道を、立山連邦を眺めながら進んで行くと船窪小屋到着だ。およそ5時間かかった。

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本日宿泊の人や、小屋のお母さんが出てきて賑やかな休息となった。宿泊客でもない自分にも、茹でたばかりのトウモロコシを振舞ってくれたので、ありがたく頂戴した。つい長居をしてしまったが、重い腰を上げて出発することにした。小屋から船窪岳へ向かい急坂を下ると左側にテン場がある。水場は、そこから奥へさらに下ったところの、ざら場の谷の中央に樋を差し込んだところから流れ落ちている。場所はすごいが、大変おいしい水だ。

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しかし、登山道は左側が崩れ落ちている、踏み誤ってはいけない。振り返るとこんな感じ。

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しばらくして、針ノ木谷へ下る分岐に到着。ここから奥黒部ヒュッテを経由して、赤牛岳、水晶岳へ登る読売新道に行けるが、いつかトライしてみたいものだ。

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船窪岳へは、登山道を付け替えたのか、切り開かれたばかりの樹林帯の斜面を登ることになった。危険はないが、景色もないので少し寂しい。水を補給してから1時間ほどで山頂に到着した。

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山行は、ここからの登山道や景色が今までより楽しくなる。崩れかけたこんな尾根道を進んだりする。200mくらいのアップダウンとか岩場があったりで、実は結構苦しいのだが。

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そして、13時過ぎにようやく船窪第二ピークに到着した。

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休息後、第二ピークを後にしてすぐ、烏帽子小屋から出発したと思われる単独行のオヤジさんに出会った。「いやー、長かった。」とか言ってたので、不動岳までどのくらいか時間を聞くと「1時間ぐらい」とか言った。これにはだまされた<(`^´)>。不動岳へ着くまで、2時間半以上もかかってしまった。しかし、途中こんなところを通過したり、

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さらには、この先のピークを乗り越えて行かなくてはならない。

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途中、森林限界を越えハイマツ帯に入ったところで、雷鳥に出会えたのは良かった。デジカメで撮影したのだが、枯れ枝と雷鳥の夏毛の保護色が一緒になって判然としないのが残念。しかもお尻をこっちに向けて、ちっとも振り返ろうとしてくれないし。

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不動岳に着いた時には、時間も15時30分を回り、行動できる時間が残り少なくなってきた。

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太陽はまだ出ているが、日が陰れば一気に夕闇が迫って来るだろう。

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時間の猶予はあまりないが、山頂でビバークする気にもなれないので、南沢岳へ向かい、南沢乗越あたりまで進むことにした。不動岳山頂からガラ場を下降し、樹林帯に入る。途中、平らな窪地があったので先へ進むのを止め、そこでビバークすることにした。急いでテントを広げ夕食の準備にかかる。

いつもより重い荷物と長い行動のため、食欲はわかない。それでも、無理やりお腹に詰め込み、水分を多めに取って、明日の食事の準備をして就寝体制に入った。日が南沢岳の向こう側に沈むと、夕闇がすぐ迫ってきた。

登山道を歩く者もいない、真っ暗闇の山中は怖いものだが、体が疲れているため眠りに誘いこまれていった。

2009-08-22 御座石鉱泉から地蔵ヶ岳・観音岳、ドンドコ沢を下り道迷い

今年の梅雨明けはハッキリせず、天候不順で山へ行く機会がなかなか訪れなかった。それでもお盆前後の10日間は晴れの日が続き、多くの人が出かけた だろうと思う。自分も遅ればせながら昨日、鳳凰三山の地蔵ヶ岳、観音岳へ日帰りで行ってきた。下山後、散々だったがその話しは後ほど。

登り口は、御座石鉱泉か青木鉱泉となるが、無料市営駐車場のある御座石鉱泉からとした。今回は武川から入らず、R20を右折韮崎ICへの交差点を通り過ぎ、釜無川沿いに出てから最初の信号「桐沢橋」を左折して林道を抜けることにした。

橋を渡った後少しわかりずらい道を道なりに進み、突当たりを左折、すぐ右折して林道に入る。青木鉱泉への道しるべがあるので、見逃さなければ大丈夫 だ。林道はダートになった後、しばらくすると舗装路となる。御座石鉱泉の駐車場には6時ころ到着、R20から離れて、1時間はかからなかったと思う。

駐車場から登山道へは、御座石鉱泉の玄関に向かって建物の右側を通り抜けて行く、ちょっと通り難い登山道入り口となっている。登山道はいきなり急登 で、しばらく眺望のない登山道を黙々と高度を上げて行く。2時間を過ぎて猿田彦神社の崖っぷちを通り過ぎ、しばらくすると坂が緩くなり笹原が現れる。すぐ に燕頭山の山頂となる。

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ここからは、林の中の尾根歩きとなるので少し楽しくなってくる。登山道が崩れた部分は、木の橋桁で補強されているので大変歩きやすい。30分も歩くと木の間から、特徴のある地蔵ヶ岳が見えた。

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ほどなく鳳凰小屋へ到着。ベンチでご主人が読書を楽しんでおられた。この天候でお客の入りもあまり良くないのではと思ったが、帰りにもう一度寄ると、多くの人で混雑していたようだ。

さて、鳳凰小屋を後にし地蔵ヶ岳へ向かう。花崗岩が風化した特有の砂地が現れると、山頂はもうすぐだ。が、この坂道は傾斜がきつく、足が取られて意外と登り難い。

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お花の名前を知らないのはいつもの事だが、こういう所でのピンクはとても綺麗だ。

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ぜいぜい言いながら登り、直下のお地蔵さんがあるところでザックをおろし、オベリスクの方へ近づいてみる。

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岩塔のクラックに、上からロープが垂れており、どうやら頂上まで登れるようだ。今日はちょっと調子が出なかったので、登るのは止めにした。岩塔を左へ回り込むと、金属製の板が記念に岩に貼り付けられていた。

北西の甲斐駒の方は、残念ながら雲が山頂を隠していた。

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さて、岩を下り次の観音岳の方を眺める。

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お地蔵さんの脇の木陰で軽く食事をする。風が冷たく感じた。食事を終り、右側稜線を下って行くとお地蔵さんがさらに並んでいた。

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幼くして失った我が子を想って祭ったお地蔵さんだと思うと、胸が締め付けられる。早々に立ち去ることにした。

稜線を一登りして鞍部に降りると、鳳凰小屋への分岐点に着く。

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真新しい道標だ。ここを登ると観音岳は目と鼻の先となる。山頂に人影も見えるようだ。

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観音岳は稜線から更に立ちあがっている事もなく、鳳凰三山の真ん中に位置し、標高は2,840mである。御座石鉱泉が1,100m位なので、本日の標高差約1,700mだ(結構あるなぁ)。

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岩の上へ登り、眺望を楽しむ。

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目を西へ転ずる。

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野呂川流れる白鳳渓谷の向こう側に、白鳳三山が…残念でした。南へ目を転ずると

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観音岳から薬師岳を見ると、地蔵ヶ岳のように岩塔が立っているのが見える。

風が少し冷たいので、岩陰に身を寄せスープを飲んだりしながら、しばらくのんびりとする。本日はこれにて下山するのみである。先程通り過ぎた鳳凰小屋への分岐点から下るか、薬師岳へ進み、御座石のある中道ルートを下るか。予定通り鳳凰小屋からドンドコ沢を下ることにした。

鳳凰小屋へ向かう途中、林の中でいかにも毒キノコ、のようなキノコが綺麗に傘を開いていたので記念撮影。鳳凰小屋へ到着すると、多くの人で賑やかだった。缶ジュースを買って飲み、青木鉱泉目指してドンドコ沢を下る。ドンドコ沢は途中、いくつも滝があるので楽しめる。

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五色の滝では既に14時半を回り、逆光の撮影となった。標高はかなり高いのだが、なかなか迫力のある滝で素晴らしい。ここから少し下ると、白糸の滝となる。

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崖を落下した水は、あちこちの岩を縫って流れている。ここから下るとさらに鳳凰の滝、南精進ヶ滝となるのだが、意外と長い下りだった。さすがにへばっていたので、滝の近くへ行ってデジカメで撮るのはパスした。

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南精進ヶ滝を過ぎ、きつい沢をジグザグに下り、川沿いの道か山沿いの道かの分岐に着いた。川沿いの道は新しくできたようである。つい、沢を渡り古い 山沿いの道へ入ったのだが、すぐにトレースが分からなくなり、悔しいのでそのまま沢を下ることにした。右の方へ下るようにしながら進むと、登山道とぶつか り、平成20年建設と記念碑がある堰堤にたどりついた。

へばってはいるが、青木鉱泉までは近いのでとにかく下る。と、青木鉱泉から薬師岳へ向かう分岐点で、看板のあるところに着いた。そこには、山沿いの道への矢印がある。どうやら沢を下り、川沿いの道へ出たようだ。ほどなく青木鉱泉に到着した。

本来はここで本日の山行は終わりになる予定だった。のだが、ここからが大変だった。青木鉱泉には17時40分ころ到着、夕暮れ時になっていた。御座 石鉱泉へは、林道を迂回して行くと一旦下ってから登り返さないといけないので、道のりが長い。そこで、地図上にある山道を進む事にした。30,40分ほど で抜けれるので、真っ暗になる前には御座石鉱泉の駐車場へ着くだろう、と思った。

ところが、この御座石鉱泉への入り口が分からなかったのだ。仕方ないので、駐車場から山に踏み込んだ。伐採された木が無数に横たわっている。ところ どころの小さい木にビニールテープが吊り下げられているので、それを見ながら追ってみた。が残念ながらそれは山道には通じていなかった。

地図を出し、地形を確認しながら沢に下らず尾根を駆け上がる。夕闇が迫って来るのが分かる。尾根を上がり少し進むと、どうやら笹原のトレースに出 た。夕闇が迫りすっかり薄暗くなった。引き返すなら今だ。が、トレースが見つかったのでヘッデンを付け、思い切って先へ進むことにした。

地図通り、広場のような笹原を進み、間違いなく御座石鉱泉へのトレースである。ここを下れば、すぐに登り返しがあるはずだ。が、とうとうトレースを 見失ってしまった。辺りは真っ暗、体を傾けヘッデンで笹原を照らすが、トレースは判然としない。三度四度と確認するがどうにも分からない。

このまま突き進んでも、真っ暗闇の中の藪漕ぎでは、帰りつくか分からない。引き返すなら、少なくともトレースは分かっているので何とかなりそうだ。ここから青木鉱泉へ戻り、林道を迂回して御座石鉱泉へ行くのかと思うと迷ったが、山の中は危険なので引き返すことにした。

真っ暗闇の山の中の彷徨は、思ったより怖い。獣の目であろうか、ヘッデンに照らされて2つの点が輝く。時折、近くの籔がガサガサ言うと、心臓が一気にバクバクする。そのうちシカがピー、っと鳴きその鳴き声の大きさに驚く。思わず、指笛を吹いて気を紛らわす。

青木鉱泉の駐車場の明かりが見えたときにはホッとした。電話を借りて家族へ遅くなる旨伝えて、林道を御座石鉱泉に向かった。ところが、林道と言っても明かりはヘッデンしかないので、またもや真っ暗闇の中を進まなければならなかった。

ドンドコ沢から青木鉱泉へ着いた時にはあんなにへばっていたのに、御座石鉱泉への山道の彷徨と言い、林道歩きと言い、真っ暗闇の中緊張すると、こんなにも歩けるものとは思いもしなかった。

20時20分ころ、ようやく車に乗り込むことができた。日本に、狼のような肉食獣がいなくて良かったとつくづく思った。長い1日がようやく終わった。

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御座石鉱泉駐車場(6:00)ー燕頭山(8:23)ー鳳凰小屋(9:45)ー地蔵ヶ岳(11:00)ー
観音岳(12:25)ー鳳凰小屋(13:40)ー五色の滝(14:30)ー白糸の滝(15:00)ー
鳳凰の滝入口(15:30)ー南精進ヶ滝(16:05)ー青木鉱泉(17:40)ー御座石鉱泉駐車場(20:20)

2009-07-11 針ノ木雪渓を登り針ノ木岳から種池小屋までの稜線を縦走

本州上を日本列島に沿って停滞していた前線が、金曜日の予報で前線が南下して一時的に天気が回復するというように切り替わった。この梅雨の時期チャンス、とばかりに針ノ木を目指すことにした。

針ノ木岳から左手黒部の谷を挟んで立山連邦の立山や剣岳を見ながら種池までの縦走は、穂高連峰や槍ヶ岳を望みながらの蝶ヶ岳から常念岳への縦走に似ている。異なるのは、有名な針ノ木雪渓を登り詰めることであろうか?雪渓歩きは、もちろん今回の目的でもあった。

悩んだのがテン泊か日帰りかである。扇沢駐車場から出発して針ノ木雪渓を登り詰め、針ノ木岳、スバリ岳、赤沢岳、鳴沢岳、新越乗越山荘を経て岩小屋 沢岳、種池山荘から扇沢駐車場への下降と、コースタイムは15時間、それより早く歩けても12時間はかかると思われる。しかしながら、今は梅雨の時期でも あるので、思い切って日帰りすることを決意した。

金曜日の夜、午前0以降に豊科ICを降りるように出発した。ICを出て大町から扇沢へ向かう大町アルペンラインへ入って、扇沢まで数キロ手前で思わ ぬ事態に出くわした。工事のため5時ころまで通行止めだとのこと。仕方ないので路肩に車を寄せて解除されるまで仮眠することにした。2時頃窓ガラスをノッ クする音に起こされ、工事が終わったので通行止めを解除すると伝えられた。扇沢の下の無料駐車場に停車し、4時半まで再び仮眠した。

工事は夜の8時くらいから始まり、12時前に通行を一旦許可し、再度通行止めにしているようである。この時期行かれる方は、確認して行かれることをお勧めします。

4時50分に駐車場を出発、トロリーバスがくぐるゲート左側に登山道入り口がある。

大沢小屋までの登山道は、針ノ木雪渓からの沢を鳴沢岳側に大きく迂回するように高巻き、鳴沢、赤沢を越えて針ノ木雪渓方面へ続く。

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小1時間ほどで大沢小屋に到着、梅雨の時期登山客は見られず、人気がなく静かだった。

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小屋を過ぎて30分ほど過ぎるといよいよ雪渓が見え始めた。取り付きはもう少し上方となる。

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支度をして、いよいよ雪渓に降り立つ。上方、針ノ木峠の稜線はまだ雲の中である。

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末端を振り返ってみた。南側は雲が取れ、青空がのぞき始めている。

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1時間少し登り詰め、雪渓上部に来ると斜度もきつくなり、アゴが上がってしまったので一休みすることにした。雪渓の取り付きで後ろから来ていた自分より年上と思われるおじさんが、通り抜けて行った。

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下方を振り返れば雲は切れ、稜線が姿を見せ始めている。どうやらこのまま進むことができそうだ。

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雪渓上部の最後は、右側の地が露出した方へ雪渓を離れ、水分でぐずぐずになった地面をつづら折りに登り詰めて、針ノ木小屋のある針ノ木峠へ登り詰め た。雲は切れ、小屋の向こうには槍ヶ岳と思われる穂先が望めた。さっきのおじさんは、そそくさと蓮華岳の方へ登って行った。きっと、コマクサを写真に収め るためだろうな、と勝手に推測した。

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針ノ木岳に向かう急登途中から小屋の方を見た。上部の雪渓の斜度はかなりきつく見える。

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途中雪渓をトラーバスしたり、登ったりしながら1時間ほどで針ノ木岳山頂(2820m)に到着。山頂部から蓮華岳方面を見た図である。ここまでの雪 渓はアイゼンが必須である。自分は6本爪の軽アイゼンを利用したが、下降も考えるなら8本爪以上でも良いかもしれない。ゴムバンドで絞めるような軽量ワン タッチのものは、止めた方が無難だろう。

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眼下には、抹茶ミルクのような色をした黒部湖が見えた。流木と思われる部分が、茶色く変色している。西側の立山連邦は、残念ながら山頂部が雲に覆われハッキリとしない一日だった。

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いよいよ本日のお楽しみ、稜線歩きである。2800mから下り、2600mと2400mのアップダウンを繰り返す。ありがたいことに雲は切れ、稜線 がハッキリと見える。が、今日一日、時間ばかり気になった。一つは天候が崩れないうちに早く通り過ぎたいということ、もう一つはヘッドランプを付けるよう な暗くならないうちに、早く下りたいという気持である。

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針ノ木岳からスバリ岳までは岩や岩屑がゴロゴロしており、お花畑は楽しめなかった。わずかに咲いていた花を見つけて、デジカメに収めた。ところで、自分は高山植物の名前についてはサッパリである。何て言うお花なのだろう?

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スバリ岳山頂(2752m)へ到着。針ノ木岳を振り返って見る。このスバリ岳とともに、岩肌の露出した山稜である。なお、稜線上は黒部湖側から風が始終吹き付け、Tシャツでは少し肌寒かったので長袖を上に着た。

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スバリ岳から向こうは、稜線が優しい姿で緑も目について雰囲気が変わる。

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相変わらず眼下に黒部湖が見える。赤沢岳へ向かう途中目を向けると、黒部平から大観望へのロープウェーの駅が見える。黒部湖右端は、ダムのトンネル 入り口であろうか?観光船も行ったり来たりしている。しばらく進むと、反対側からの縦走者に出会った。小学生を連れた親子で、2時に柏原新道から登り始め たとのこと、自分が本日初めて出会った登山者らしい。子供はへたった様子もなく、この長い山中を登下降するとは大したものである。

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親子と別れ、しばらく進んでから赤沢岳の方を見る。

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赤沢岳(2677m)に到着、周りの岩くず全体が赤みを帯びている。振り返ってみた針ノ木岳は、大分遠くなったことを感じる。

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立山や剣岳は、残念ながらその姿を望むことはできないが、内蔵助平のくぼ地が見える。真砂岳から内蔵助山荘を経て内蔵助平へ降り立った昔を思い出した

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鳴沢岳方面は、緑が一層濃くなる。

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鳴沢岳山頂(2641m)へ到着。途中で、黒部ダム建設のために山をくり抜いたトンネルの上をまたいだことだろう。あの破砕帯で山は崩れないのかな、なんて方に考えが行ってしまった(^_^;)。

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新越乗越山荘は、手前のピークに隠れているのだろう。その先が本日ラストの岩小屋沢岳である。あれを越えれば、種池山荘を経て下降を残すだけとな る。ところで、針ノ木岳から種池山荘の方へ進んで行くと、どの山も山頂へは緩やかに登り、下降は急激なガラガラの岩場を下る事が多い。特にここの下りはき つかった。

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新越乗越山荘には13時に到着した。出発して8時間を過ぎたのでさすがにへばって来た。限界が近づいて来たのが分かる。宿泊したいなぁ、なんて。でも景気が悪くてフトコロ寂しいし(T_T)。

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山荘からは剣岳が正面に見えるようだが、休息場所からは見えなかった。反対側を見ると、はるか大町の方まで見通せた。

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しばらく休憩した後、いよいよ最後のピークへ向けて出発する。体は疲れ足取りは重いが、気持の方はフィナーレに向かって割と軽やかだ。剣岳は相変わらず雲の中、次はあそこに登りたい。

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岩小屋沢岳へ続く稜線と山頂まで伸びる登山道を見て、そう言えば今までもそうだが、どこかで似た景色を見た覚えがあることに気付いた。そうだ、去年行った笠ヶ岳へ伸びる稜線に似ているんだ。

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岩小屋沢岳山頂(2630m)に着いた。緩やかなピークだった。

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フィナーレに近づき、高山植物をデジカメに収める気持ちに余裕も出て来たようだ。お花畑の向こうは、蓮華岳だろうか?

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稜線からの別れを惜しみつつ、高山植物をデジカメに収める。お花の名前はサッパリ分からない。

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とうとう最後の目的地、種池山荘が見えた。赤い三角の屋根に白い壁が印象的だ。

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棒小屋乗越から稜線に残った雪渓を歩き、キャンプ指定地を抜けて種池山荘に到着した。途中上り坂には、お花が続いていた。種池は水が満水のようだ。

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土曜の15時を過ぎている が、キャンプ地には一張りのテントもなく、山荘にも残照の景色を楽しんでいる登山客はいない。梅雨の僅かな晴れ間のためか、人影の少ない山歩きとなった。 爺が岳の優しい姿が望める。到着したときは、小屋の人たち2,3人が外で作業をしていたが、登山客を迎える準備や夕餉の支度のためか、皆さん小屋の中へ 戻ったようだ。

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山小屋の前から、今日一日を 振り返ることができた。時間とともに進む先々の雲が切れて行き、時折夏の日差しが照りつけるが、ほとんど上空の雲のおかげで暑くはなく雨にも降られず、素 晴らしい山行を楽しむことができた。人にほとんど出会わず、連なる山々を踏みしめて行くことは、本当に楽しいものだ。時折ドキドキする場面もあったり、痛 い思いもしたが全てが満足感に置き換わった。

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種池山荘からの下りは、足を 引きずるような感じで下って来た。1000m以上の下りではあるが、柏原新道は傾斜がきつくなく、登山道整備に力を注いでいるため大変歩きやすい。登りは 少々長いかもしれないが、上部では雪渓をトラバースしたりなど登山入門者の人にも楽しめる登山道だ。

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この後、車が通るアルペンルートを駐車場まで15分ほど歩き、本日の全工程を終了した。昼間は賑わったであろう扇沢も、18時を回り人影は見られずひっそりとしている。家族にメールし、帰り掛けに薬師の湯で汗を流し帰路についた。

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扇沢駐車場(4:50)ー大沢小屋(6:05)ー針ノ木峠(8:36)ー針ノ木岳(9:40)ースバリ岳(10:25)ー
赤沢岳(11:40)ー鳴沢岳(12:30)ー新越乗越山荘(13:00)ー岩小屋沢岳(13:55)ー
種池山荘(15:10)ー柏原新道登山口ー(17:55)ー扇沢駐車場(18:10)

2009-06-27 アトノ尾根から登る八ヶ岳権現岳

編笠山と権現岳は八ヶ岳の南端に位置し、登り口として観音平を利用する人が多い。権現岳へはその他、天女山からの尾根ルートがある。今回は観音平からアトノ尾根を登りルートに取ることにした。下りで利用する人は多いが、登りではあまり利用されていないのではないかと思う。

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梅雨の中休みと休日が重なったためか、6時前に到着した観音平の駐車場は既に満杯近かった。登山者の多くが駐車場から編笠山へ向かう中、三味線の滝 方面へ向かって奥へ入って行くのは、さすがに自分一人である。観音平から一旦林の中を下り、沢を渡ってから木で造られた階段を上り返し、アトノ尾根の入り 口まで25分ほどかかった。

登るにつれて、尾根道は明るい感じになってくる。延命水、笹すべり、ヘリポート、木戸口公園と通過し、三ッ頭へは8時40分に到着した。

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ここまで来ると視界は一気に開ける。前方には権現岳、右の方に八ヶ岳の盟主赤岳と、中岳を挟んで阿弥陀岳が見える。すっかり夏山シーズンと言う感じで、気温も上昇しているが、幸い霞んで見えないことはなかったのでありがたかった。ところで標識が真新しかった。

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眼前の岸壁を左へ巻いて乗越せば、その先に権現岳の山頂がある。振り返ると、登ってきたアトノ尾根が続いているのが見える。

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右の方を見ると、編笠山山頂から観音平へ続く稜線が見える。下りの予定ルートだ。

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岸壁を左に巻いて登ると、山頂はもうすぐだ。

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山頂は岩の上なので大変狭い。岩を乗り越して見ると赤岳が正面に見える。

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太陽の光を浴びて輝いている剣は、ちょっとかっこよかった。でも錆びで真赤だけど。標高2,715mはこの剣先だったりして。

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山頂を後にし、ギボシをトラバースする直前に振り返って見ると、岩が鋸の刃のように見えておもしろかった。ギボシ、のろし場を通過、一旦青年小屋があるコルまで下った後、再び編笠山山頂へ登り返す。権現岳を通過してからは、さすがに登山者が多くなった。

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編笠山山頂は賑やかだった。

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昨日天気予報を見ると晴れが続きそうだったので、急遽思い立って登ることに決めた。天候に恵まれた良い一日だった。


5:55 観音平P ー7:10 笹すべり ー 7:50 木戸口公園 ー 8:40 三ッ頭
9:30 権現岳山頂 ー 10:50 編笠山山頂 ー 11:50 押出川 ー 13:00 観音平P